デスクワークで体がだるい女性へ|職場・自宅でできる対策と受診の目安

セルフケア・リラクゼーション基礎知識

「長時間のパソコン作業で肩や腰が重だるい」「仕事が終わると疲れて何もする気になれない」と感じることはありませんか。

デスクワーク中のだるさには、同じ姿勢が続くことや目への負担、体を動かす機会の少なさ、睡眠不足などが関係することがあります。

一方、全身のだるさを仕事の疲れだけで説明できるとは限りません。女性では、月経に伴う出血などによる鉄不足や貧血が関係する場合もあります。

この記事では、デスクワークで体がだるくなる主な要因、職場や自宅でできる対策、もみほぐしやヘッドスパを利用するときの注意点、医療機関へ相談する目安を紹介します。

デスクワークで体がだるくなる主な要因

長時間同じ姿勢で作業したり、画面を見続けたりすると、首・肩・腰・目などに負担がかかりやすくなります。ただし、全身のだるさにはさまざまな原因があるため、デスクワークだけが原因とは限りません。

長時間の同じ姿勢

同じ姿勢で作業を続けると、首や肩、腰などに負担がかかりやすくなります。画面をのぞき込んだり、背中を丸めた状態が続いたりすると、疲れを感じることもあるでしょう。

例えば、画面の文字が小さくて見えにくいと、無意識に顔を画面へ近づけることがあります。文字の大きさや画面の位置を調整し、無理なく見られる環境を整えることが大切です。

また、見た目にきれいな姿勢であっても、長時間同じ姿勢を保ち続ければ負担になることがあります。姿勢を固定しすぎず、ときどき体を動かしましょう。

座りっぱなしによる足のむくみや重だるさ

長時間座っていると、ふくらはぎを動かす機会が減ります。ふくらはぎの筋肉は、足の血液を心臓へ戻す働きを助けているため、座った状態が長く続くと足のむくみや重さを感じることがあります。

ただし、全身のだるさまで単純に「血行不良のせい」と決めつけることはできません。

片脚だけが急に腫れた場合や、痛み・赤み・熱っぽさを伴う場合は、強く揉まずに医療機関へ相談してください。急な息苦しさや胸の痛みもある場合は、緊急性が高い可能性があります。

パソコン作業による目の疲れ

画面を長時間見続けると、目の乾きやかすみ、疲れなどを感じることがあります。見えにくい状態のまま作業を続けることも、目への負担につながります。

次のような変化がある場合は、作業環境を見直してみましょう。

  • 夕方になると文字がかすんで見える
  • 目が乾いたり、しょぼしょぼしたりする
  • 目の疲れとともに頭痛や肩のこりを感じる

休息を取っても目の疲れが続いたり、頭痛や肩のこりなどを伴ったりする場合には、眼鏡の度数やドライアイ、目の病気などが関係していることもあります。

目の痛みやかすみなどが続くときは、ヘッドスパなどだけで対処しようとせず、眼科で相談しましょう。

日常的に体を動かす機会が少ない

通勤や仕事、休日を通じて体を動かす時間が少ない状態が続くと、体力が低下し、日常生活でも疲れを感じやすくなる場合があります。

ただし、だるさを感じている人を一律に「運動不足」と判断することはできません。疲れているときに休むことも大切です。

体調がよい日は、短い散歩や家事など、負担の少ない活動から始めてみましょう。少し動いただけで強い疲労や息切れが出る場合や、運動後に不調が長く続く場合は、無理に運動量を増やさず医療機関へ相談してください。

女性では月経や鉄不足が関係する場合もある

デスクワークの女性が感じるだるさも、必ずしも仕事の姿勢だけが原因とは限りません。

月経のある女性では、出血に伴う鉄不足や貧血によって、疲労感や倦怠感、立ちくらみ、動悸などがみられる場合があります。

月経量が多い、以前より疲れやすい、立ちくらみや息切れが気になるといった場合は、内科や婦人科などで相談することも検討しましょう。症状だけで鉄不足と判断し、サプリメントだけで対処するのではなく、必要に応じて原因を確認することが大切です。

デスクワーク中に職場で実践できる対策

職場では、机や椅子、画面の位置を調整するとともに、長時間同じ姿勢や画面作業を続けない工夫が大切です。

無理に理想的な姿勢を保とうとするのではなく、自分の体格や仕事内容に合わせて環境を整えましょう。

負担の軽減を助けるアイテムを活用する

サポートアイテムを使う場合は、体格や作業環境に合うものを選びます。道具を使うだけで姿勢や疲れが改善するとは限らないため、使いやすさを確認しましょう。

例えば、次のようなものがあります。

  • 腰と背もたれの隙間を調整するクッション
  • 画面の高さを調整するパソコンスタンド
  • 足が床に届かない場合に使用する足台

ノートパソコンの画面を高くする場合は、外付けキーボードやマウスの併用も検討しましょう。画面だけを高くすると、腕や肩が使いにくくなる場合があります。

使用後に痛みやしびれが出る場合は、配置を見直すか使用を中止してください。

負担の少ない座り方に調整する

椅子に深く座り、必要に応じて背もたれを使って上半身を支えます。背筋を無理に伸ばしたり、胸を張り続けたりする必要はありません。

机や椅子は、次の点を参考に調整しましょう。

  • 足裏を床や足台につけ、太ももを圧迫しすぎない
  • 肩の力を抜き、腕を自然に置ける高さにする
  • 画面を見やすい位置に置き、首を大きく曲げ続けない

特定の座り方を続けることよりも、無理のない姿勢を取り、ときどき姿勢を変えることが大切です。

長時間続けず小休止を挟む

パソコンなどを使う作業では、長時間連続して画面を見続けたり、同じ姿勢を保ち続けたりしないようにしましょう。

作業の区切りで立ち上がる、短く歩く、肩や足を動かすなど、自分の職場でできる範囲の小休止を取り入れます。立ち上がることが難しい場合は、座ったまま足首を動かす方法もあります。

目を休ませるときは画面から視線を外すことも一案です。休止中もスマートフォンを見続けていると、近くを見る作業が続いてしまいます。

休止を取りにくいほど業務量が多い場合は、必要に応じて上司や、職場にいる産業医・保健師などの産業保健スタッフへ相談する方法もあります。

デスクワーク後に自宅で行うセルフケア

自宅では、休息を優先しながら、無理なく心地よく続けられる方法を選びましょう。疲れをその日のうちに完全に取り除こうとして、無理をする必要はありません。

強い痛みやしびれ、発熱などがある場合は、セルフケアだけで対応し続けず、症状に応じて医療機関へ相談してください。

こわばりを感じる部分を無理なく伸ばす

軽いストレッチは、長時間同じ姿勢が続いた後に体を動かしたり、気分を切り替えたりする方法の一つです。

例えば、次のような動きを痛みのない範囲で試してみましょう。

  • 座ったまま両手を上げ、心地よい範囲で伸びる
  • 肩を軽く後ろへ引き、胸を開く
  • 仰向けになり、片膝ずつ無理のない範囲で抱える

反動をつけず、呼吸を止めずに行います。強く伸ばすほどよいわけではありません。痛みやしびれが出た場合は中止しましょう。

持病やけががあり、運動方法について指示を受けている場合は、その内容を優先してください。

気になる部分に優しく触れる

肩や腕などを軽くさすることを、休息の時間に取り入れてもよいでしょう。心地よさの感じ方には個人差があります。

「老廃物を流さなければならない」と考えて、強く揉んだり押したりする必要はありません。

痛みや腫れがある場所、皮膚に傷や湿疹がある場所には強い刺激を加えないようにしましょう。違和感があれば中止してください。

体調に合わせて入浴する

入浴をくつろぐ時間として取り入れる方法もあります。ただし、毎日湯船に入ることが必須というわけではありません。

入浴する場合は、熱すぎるお湯や長時間の入浴を避け、体調に合わせて無理のない範囲にしましょう。入浴前後には水分を取り、浴槽から立ち上がるときはゆっくり動くことも大切です。

飲酒後や、強いだるさ・めまいなどがあるときは、無理に湯船へ入らないようにしましょう。持病があり、入浴方法について医師から指示を受けている場合は、その指示を優先してください。

リラクゼーションの施術を選ぶときの注意点

もみほぐしやヘッドスパは、休息や気分転換を目的として利用する選択肢の一つです。

原因の分からないだるさや病気を診断・治療するためのサービスではありません。体調不良が続いている場合は、施術だけで対応しようとせず、必要に応じて医療機関へ相談しましょう。

ヘッドスパはリラックスを目的に選ぶ

頭まわりに触れる施術を心地よいと感じる方は、ヘッドスパを選択肢にしてもよいでしょう。

店舗によって、洗髪の有無、触れる範囲、刺激の強さなどは異なります。利用前には次のような点を確認しておくと安心です。

  • 頭皮だけでなく首や肩などにも触れる内容か
  • 刺激の強さを調整してもらえるか
  • 頭皮の状態や体調について事前確認があるか

ヘッドスパは眼精疲労の治療や、視力・睡眠の改善を保証するサービスではありません。目の痛みやかすみなどが続く場合は、眼科への相談を優先してください。

全身もみほぐしは施術範囲と刺激を確認する

全身もみほぐしは、肩や背中、脚などに触れる施術を受けながら、ゆっくり過ごしたい場合の選択肢です。

全身のだるさの原因を診断したり、病気を治療したり、体質を変えたりするものではありません。

利用前には、触れてほしくない場所や痛みのある部分を伝えましょう。「強いほど効果が高い」と考えず、刺激がつらい場合は弱めてもらうことが大切です。

持病や治療中の病気がある場合は、施術を受けて問題がないか主治医などへの確認が必要なこともあります。施術後に強い痛みや不調が出た場合は、繰り返し施術を受けず医療機関へ相談してください。

セットコースは目的・時間・料金を確認する

複数の施術を受けたい場合は、セットコースを選ぶ方法もあります。ただし、施術を組み合わせたり時間を長くしたりすれば、必ず効果が高まるわけではありません。

例えば、全身もみほぐしとヘッドスパのセットであっても、施術範囲や時間配分は店舗によって異なります。

利用前には次の点を確認しましょう。

  • 各メニューの施術範囲と時間
  • 着替えなどを含めた所要時間と総額
  • 刺激の強さや施術内容を途中で調整できるか

長いコースほど自分に合うとは限りません。初めて利用する場合は、体調を見ながら無理なく受けられる内容を選びましょう。

日々のだるさを見直すための生活習慣

だるさへの対応では、体を動かすことだけでなく、睡眠や食事、仕事量なども確認することが大切です。

生活習慣だけですべてを解決しようとせず、できることから少しずつ見直しましょう。

日常に無理のない身体活動を取り入れる

体調に問題がない場合は、日常生活の中で少しずつ体を動かす機会を増やしてみましょう。

例えば、次のような方法があります。

  • 通勤や買い物の途中で歩く時間を少し増やす
  • 体調のよい日に近所を短時間散歩する
  • 自宅で無理のない体操やストレッチをする

汗をたくさんかくことや、長時間運動することを目標にする必要はありません。体調を確認しながら、自分に合った量へ調整してください。

動悸や息切れ、強い疲労などが出た場合は中止し、症状が続く場合は医療機関へ相談しましょう。

睡眠時間と眠る環境を整える

睡眠は、時間だけでなく、朝起きたときに休めた感覚があるかどうかも大切です。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、成人について、個人差を踏まえながら6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保することが勧められています。

ただし、6時間眠ればすべての人に十分という意味ではありません。自分に必要な睡眠時間を確保し、日中の眠気や疲労感も確認しましょう。

生活の中では、次のような工夫があります。

  • 起床時刻を大きく乱さず、朝は明るい光を浴びる
  • 寝る前はスマートフォンや明るい照明を長時間見続けない
  • 寝室の温度や音などを調整し、眠りやすい環境を整える
  • 夕方以降のカフェインや寝酒の習慣を見直す

十分な睡眠時間を取っているのに疲労感が続く場合や、睡眠中に呼吸が止まっていると指摘された場合、日中に強い眠気が続く場合などは、医療機関への相談を検討してください。

食事と体調の変化を確認する

忙しさから食事を抜いたり、減量のために食事量を極端に減らしたりしていないか確認してみましょう。

必要な栄養を取れるよう、主食・主菜・副菜などを組み合わせ、偏りすぎない食事を意識することが基本です。

特に月経のある女性では、出血に伴う鉄不足や貧血がだるさに関係する場合があります。

月経量が多い、立ちくらみがある、動悸や息切れを感じるなどの変化がある場合は、内科や婦人科などへ相談してください。症状だけで鉄不足と自己判断し、サプリメントだけで対応し続けることは避けましょう。

だるさが続くときに医療機関へ相談する目安

休息や作業環境の見直しをしてもだるさが続く場合や、仕事・家事などの日常生活に支障が出ている場合は、内科などへの相談を検討しましょう。

だるさには、貧血、甲状腺の病気、睡眠に関する問題など、さまざまな原因が関係する場合があります。

次のような症状がある場合も、受診を考える目安になります。

  • 休んでも回復せず、疲れやすい状態が続く
  • 発熱や意図しない体重減少がある
  • 動悸や、普段の動作での息切れがある
  • 月経量が多く、立ちくらみや疲労感などもある
  • 気分の落ち込みや眠れない状態が続いている
  • 十分寝ても日中の強い眠気や疲労感が続く

受診するときは、いつからだるさがあるのか、どのような場面で強くなるのか、ほかにどのような症状があるのかを伝えるとよいでしょう。睡眠の状態、月経の状況、服用中の薬なども原因を確認する手がかりになります。

急な呼吸困難、突然の強い胸の痛み、突然片側の腕や脚に力が入らない、意識がおかしいなどの症状がある場合は、119番へ連絡してください。

まとめ|デスクワーク中のだるさは無理のない対策と原因の確認を

デスクワーク中のだるさには、同じ姿勢、目への負担、体を動かす機会の少なさ、睡眠不足などが関係することがあります。

まずは作業環境を調整し、長時間同じ姿勢や画面作業を続けないこと、無理のないセルフケアを取り入れることから始めてみましょう。

一方、続く不調をすべてデスクワークや生活習慣のせいにすることは避ける必要があります。女性では、月経に伴う鉄不足や貧血などがだるさに関係する場合もあります。

もみほぐしやヘッドスパは、休息や気分転換を目的として利用する選択肢の一つですが、だるさの原因を診断・治療するものではありません。

自分の体調に合った対策を選び、だるさが長引く場合や日常生活に支障がある場合、気になる症状を伴う場合は、医療機関へ相談しましょう。

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