毎日長時間のパソコン作業をしていると、首がつらいと感じることはないでしょうか。その際、つい自分で首を強く揉んだり首を鳴らしたりしていませんか。実はその自己流マッサージには、注意が必要です。本記事では、自分で首を揉むリスクと、デスクや自宅で取り入れやすい対処法を解説します。首こりを悪化させないためにも、正しい知識を身につけましょう。
首こりを自分で強く揉むリスク
首を自分で強く揉んだり、無理に首を鳴らしたりする行為には注意が必要です。首には神経や血管が集中しており、デリケートな部位だからです。間違った自己流のケアは、かえって症状を悪化させるおそれがあります。
神経に負担をかけるおそれがある
首を強く押しすぎると、神経に負担をかけるおそれがあります。首には脳から全身へつながる神経の束が通っているためです。即効性を求めて強く押したり首を鳴らしたりすると、神経を圧迫する可能性があります。
- 手足のしびれ
- 腕の痛み
- 握力の低下
首まわりへの負担が大きくなると、上記のような症状につながる可能性があります。専門知識がないまま、首を強く揉み込むことは避けましょう。痛みやしびれがある場合は、自己判断せずに医療機関へ相談することが大切です。
血管の周辺に負担をかける
首を強く揉む行為は、血管の周辺に負担をかけるおそれがあります。首の左右には、脳へ血液を送る「頸動脈」という重要な血管があるからです。血管周辺を強く圧迫すると、めまいや気分不良につながるかもしれません。首はデリケートな部位なので、強い刺激を加えないよう注意が必要です。
- めまい
- 吐き気
- 立ちくらみ
不調を感じて仕事に集中できなくなる可能性があります。不調を悪化させないためにも、首を強く揉むのは控えましょう。
首の関節に過度な負担をかける
勢いよく首をひねって首を鳴らす習慣は、首の関節や周囲の組織に負担をかけます。首はデリケートな部位のため、強い刺激や無理な動きは負担につながるからです。こりを感じるたびに鳴らしていると、神経に負担をかける可能性があります。痛みや違和感につながり、かえって首こりが悪化しやすくなる場合があります。一時的なすっきり感に頼らず、無理に首を鳴らす習慣は見直しましょう。首まわりに強い刺激を与えないことが、負担を減らす第一歩です。
首こりの負担を和らげるセルフケア
自己流で強く揉まなくても、首こりの負担を和らげる方法はあります。ここでは、専門的な器具を使わずに取り入れやすい、首まわりのセルフケアを解説します。自宅やデスクでも取り入れやすいため、無理のない範囲で試してみましょう。
ホットタオルで首の根元を温める
首こりが気になるときは、ホットタオルで首の後ろを温める方法があります。温めることで血行が促され、筋肉の緊張がゆるみやすくなるためです。作り方はとても簡単なので、以下の手順を試してみてください。
- 濡らして絞ったタオルを電子レンジ(500W)で1分ほど加熱する
- やけどに注意しながら首の後ろに当てる
- 5分ほどリラックスして温める
休憩時間や寝る前に行うと、じんわりとした温かさでリラックスしやすくなります。強く揉むのではなく、温めて筋肉の緊張をゆるめる方法を取り入れてみましょう。
デスクでできる首まわりの軽いストレッチを行う
仕事の合間のケアとしては、首を前後左右にゆっくり倒す程度にとどめましょう。痛みが出る方向には無理に動かさず、呼吸を止めないことが大切です。パソコン作業で疲れを感じたら、以下の手順で実践してみてください。
- 背筋を伸ばして正面を向く
- 息を吐きながら、首をゆっくり前に倒す
- 正面に戻し、次にゆっくり後ろへ倒す
- 正面に戻し、左右にも無理のない範囲で倒す
勢いをつけると首に負担がかかるため、深呼吸しながら丁寧に行うのがコツです。毎日の習慣に取り入れて、首まわりの負担を減らしましょう。
首を直接揉まないケアの選択肢
直接首を揉まなくても、首まわりの負担を和らげる方法はあります。首だけでなく、頭皮や肩、背中のこわばりをゆるめることで、首まわりの負担が軽くなる場合があるのです。専門店などで受けられるケアを紹介します。
頭皮をほぐすヘッドスパを活用する
首を直接揉むのが不安な場合は、頭皮まわりをほぐすヘッドスパも選択肢の一つです。頭皮や首まわりは近い位置にあり、こわばりをゆるめるとリラックスしやすくなるからです。長時間のパソコン作業で目の疲れを感じると、頭皮まわりにも力が入りやすくなります。美容室や専門店のヘッドスパは、頭皮まわりの緊張をゆるめたいときの選択肢になります。定期的にケアすることで、首の重だるさを和らげるサポートになる可能性があります。無理に首を揉むのをやめ、頭皮まわりからケアする方法も検討してみましょう。
肩や背中を含む全身もみほぐしを受ける
首だけでなく、肩や背中を含めたケアが体に合う場合もあります。首こりは、背中や肩甲骨まわりのこわばりと関係していることもあります。長時間座りっぱなしの作業が続くと、全身の血流が滞りやすくなるためです。首だけを集中的に揉んでも、つらさを繰り返す場合があります。リラクゼーションサロンなどで肩や背中を含めてケアしてもらうと、筋肉の緊張をゆるめるきっかけになるでしょう。首まわりの負担を軽くするためにも、体全体をケアする意識を持つことが大切です。
首こりを繰り返しにくくする生活習慣
首こりを繰り返しにくくするには、日々の姿勢や生活習慣を見直すことが大切です。マッサージに頼りきりになるのではなく、首に負担をかけない生活を心がける必要があるからです。ここでは具体的な予防習慣を解説します。
無意識の食いしばりに気づく
まずは、パソコン作業中に無意識で歯を食いしばっていないか気づくことが大切です。集中しているときほど、無意識に力が入っている人が多いからです。この状態が続くと筋肉が緊張し、首まわりの負担が増える場合があります。画面をのぞき込んでいるとき、顎のまわりに力が入っていませんか。ふとした瞬間に手を止めて、顎まわりがこわばっていないか確認する習慣をつけましょう。緊張に気づけたら、ゆっくりと深呼吸をして顔の力を抜いてみてください。こうした気づきが、慢性的な首こりを繰り返しにくくすることにつながります。
上下の歯を離す意識を持つ
食いしばりを防ぐための具体的な対策として、上下の歯を離す意識を持ちましょう。リラックスしているときは、上下の歯が軽く離れている状態が目安となるためです。唇は閉じていても、歯同士は接触していない状態を保つのが理想です。もし歯がくっついていることに気づいたら、意識的に力を抜いて隙間を作ってみてください。「歯を離す」と書いた付箋をモニターの端に貼っておくのも、取り入れやすい方法です。日頃から上下の歯を離す意識を持つことで、首への負担を減らしやすくなります。
パソコン作業中の正しい姿勢をキープする
首こりを繰り返しにくくするには、パソコン作業中の姿勢を見直すことが大切です。頭が前に出た姿勢が続くと、首の筋肉に過度な負担がかかるからです。長時間画面をのぞき込む姿勢が続くと、自然と猫背になってしまいます。正しい姿勢を保つためには、以下のポイントを意識してみてください。
- 深く腰掛けて背筋をまっすぐ伸ばす
- 足の裏をしっかりと床につける
- パソコンのモニターを目の高さに合わせる
ノートパソコンの場合は、スタンドを使って高さを調整するのがおすすめです。作業環境を整えながら、首が前に出すぎない姿勢を意識しましょう。
スマートフォンを見る角度を上げる
仕事中だけでなく、スマートフォンを見る角度を見直すことも、首への負担を減らすうえで大切です。下を向いて操作する姿勢は、首に負担をかけやすいためです。人間の頭は体重比として約6〜10%もの重さがあると言われています。スマホを見るために深くうつむいた姿勢が続くと、首まわりに負担がかかりやすくなります。画面をできるだけ目線に近づけ、深くうつむかないよう意識しましょう。脇を締めて腕を体に密着させると、腕も疲れにくくなります。ちょっとした工夫でも、首への負担を減らしやすくなります。
睡眠時の枕を自分に合う高さにする
首をしっかり休ませるために、睡眠時の枕を自分に合う高さにすることも大切です。枕の高さが体に合っていないと、寝ている間も首の筋肉が緊張し続けてしまうからです。朝起きたときに首や肩が痛いと感じるなら、枕が合っていないサインかもしれません。枕の高さは、仰向けに寝たときに首が無理なく支えられる状態を目安にしましょう。
- 高すぎると首が前に曲がって負担になる
- 低すぎると首が反ってしまい痛みの原因になる
まずは家にあるバスタオルを使って、首がリラックスしやすい高さを探ってみてください。
首こりで専門家に相談したほうがよいケース
セルフケアを続けても首こりが和らがない場合は、医療機関などに相談しましょう。首の不調には、放置してはいけない原因が隠れていることもあるからです。首こりに加えて、手足のしびれ、強い痛み、めまい、吐き気、力が入りにくいなどの症状がある場合は注意が必要です。自己流のケアを続けず、早めに医療機関へ相談しましょう。また、症状が長引く場合や、日常生活に支障が出ている場合も、セルフケアだけで済ませようとしないことが大切です。自分の体調を過信せず、適切なタイミングで助けを求めましょう。
まとめ|首こりマッサージの正しい知識を身につけて快適な毎日を取り戻そう
首を強く揉んだり、無理に鳴らしたりする自己流のケアは、神経や血管の周辺に負担をかけるおそれがあります。今日からは無理に揉むのをやめ、ホットタオルで温めたり簡単なストレッチを取り入れたりしましょう。さらに、パソコン作業中の姿勢を見直し、食いしばりを防ぐ意識を持つことが、首こりを繰り返しにくくすることにつながります。首まわりの不快感を減らすと、作業中の負担感も軽くなるでしょう。首まわりの負担を少しずつ減らすために、できることから始めてみてください。
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