肩こりに悩む方へ|道具不要の簡単セルフケア6選

セルフケア・リラクゼーション基礎知識

仕事や家事の後に、首から肩にかけて重さや張りを感じることはありませんか。

長時間同じ姿勢を続けた後の軽い肩こりであれば、肩まわりをやさしくさすったり、肩甲骨を動かしたりすることで、一時的に楽に感じられる場合があります。

ただし、セルフマッサージで肩こりの原因そのものが解消されるとは限りません。この記事では、道具を使わずに行える6つのセルフケアと、行う際の注意点、医療機関への相談を検討したい症状を解説します。

肩こりが起こる原因は一つではない

肩こりは、首の付け根から肩、背中にかけて、張りや重さ、痛みなどを感じる状態です。

デスクワークやスマートフォンの使用などで長時間同じ姿勢を続けると、首や肩まわりの筋肉が緊張しやすくなります。前かがみの姿勢や、机・椅子・モニターの高さが体に合っていないことも、肩への負担につながる場合があります。

このほか、運動不足、精神的なストレス、冷えなどが関係することもあります。肩こりの原因は人によって異なり、複数の要因が重なっているケースも少なくありません。

肩こりのような症状に病気が隠れていることもある

肩の重さや痛みが、すべて姿勢や筋肉の緊張によるものとは限りません。

頸椎や肩関節の病気、神経の異常などに伴って症状が現れる場合もあります。強い痛みやしびれ、力の入りにくさなどがある場合は、マッサージを続けず医療機関へ相談することが大切です。

セルフマッサージを始める前の注意点

強く押せばよいわけではない

セルフマッサージは、痛みを我慢するほど強く行わないようにしましょう。

刺激が強すぎると、もみ返しのような痛みや皮膚の赤み、違和感が生じることがあります。軽く触れて心地よいと感じる程度から始め、痛みが出たらすぐに中止してください。

首の前側や側面、背骨の真上、鎖骨、脇の下などを強く押すことは避けましょう。

短時間から無理なく行う

セルフマッサージの適切な時間や頻度には個人差があります。

最初は一つの方法を数十秒程度から試し、皮膚や筋肉の状態を確認しながら行いましょう。同じ場所を長時間押し続けたり、何度も繰り返したりする必要はありません。

マッサージの後に痛みやしびれが強くなった場合は、その方法を中止してください。

セルフケアを控えたほうがよい状態

次のような場合は、自己判断でマッサージを行わず、必要に応じて医療機関へ相談してください。

  • 転倒や事故などで首や肩を痛めた直後
  • 腫れ、熱感、強い痛みがある
  • 皮膚に傷、炎症、感染症状がある
  • 腕や手にしびれ、感覚の低下、力の入りにくさがある
  • 骨や血管、血液の病気などで治療を受けている

道具不要で行える肩こりのセルフケア6選

ここからは、自宅や仕事の休憩時間に行いやすいセルフケアを紹介します。

すべてを行う必要はありません。体調に合わせて、負担の少ない方法を一つずつ試してください。

1.首の付け根から肩を手のひらでさする

反対側の手のひらを、首の付け根から肩の外側にかけて軽く当てます。

皮膚を強くこすらないように注意しながら、首の付け根から肩先へ向かってゆっくりさすりましょう。肩をつかんだり強く押したりせず、手のひら全体を使うことがポイントです。

数回行ったら左右を入れ替えます。軽い刺激でも痛みが出る場合は中止してください。

2.肩の上を指全体でやさしくもむ

右肩を左手で包むように持ち、親指以外の指と手のひらを使って肩の筋肉をやさしく動かします。

一か所を強くつまむのではなく、肩の外側から首の付け根に近い位置まで、少しずつ手の位置を移動させましょう。

首の前側や側面、鎖骨、背骨を直接押さないようにしてください。

3.肩井周辺を軽く押す

肩井(けんせい)は、東洋医学で用いられるツボの一つです。一般的には、首の付け根と肩先を結んだ線の中央付近とされています。

位置には個人差があるため、正確な一点を探して強く押す必要はありません。肩の上に指を添え、息を吐きながら軽く押し、ゆっくり離します。

痛みやしびれ、気分不良を感じた場合はすぐに中止してください。ツボ押しによる肩こりへの効果を保証するものではありません。

4.後頭部の付け根周辺をやさしく押す

両手を後頭部に添え、親指を髪の生え際付近に置きます。

首の中央にある骨を避け、その左右の筋肉に親指を軽く当てましょう。頭を後ろへ強く反らさず、指に向かって頭の重さを少し預ける程度にします。

首は神経や血管が通る繊細な部位です。強く押し込んだり、長時間押し続けたりしないでください。

5.肩をすくめて力を抜く

椅子に浅く座り、背中を無理のない範囲で伸ばします。

息を吸いながら両肩を耳に近づけるように持ち上げ、息を吐きながらゆっくり力を抜きましょう。

肩を勢いよく落とすのではなく、呼吸に合わせてゆっくり動かします。肩や首に鋭い痛みがある場合は行わないでください。

6.肩甲骨を動かして胸を開く

両腕を体の横に下ろし、肘を軽く曲げます。

息を吐きながら両肘を後ろへ引き、左右の肩甲骨を近づけるようにします。腰を強く反らさず、胸の前側が軽く伸びる範囲にとどめましょう。

次に力を抜いて元の姿勢へ戻します。肩を大きく動かすと痛む場合は、動かす範囲を小さくしてください。

肩こりが気になるときに見直したい生活習慣

同じ姿勢を長時間続けない

座り仕事では、正しい姿勢を一日中保とうとするよりも、同じ姿勢を長く続けないことが大切です。

作業の区切りごとに立ち上がったり、肩をゆっくり動かしたりして、姿勢を変える機会をつくりましょう。

机やモニターの位置を調整する

モニターが低すぎたり、キーボードが遠すぎたりすると、頭や上半身が前に出やすくなります。

画面を無理なく見られる高さに調整し、肘や肩に余計な力が入らない位置へキーボードやマウスを置きましょう。

ソファや床で長時間パソコン作業をすることは避け、できるだけ背もたれのある椅子と安定した机を使用してください。

入浴や蒸しタオルで心地よく温める

肩の冷えや張りが気になるときは、入浴や蒸しタオルで心地よい範囲に温める方法があります。

熱すぎるお湯やタオルは、やけどや体調不良につながるおそれがあります。温度を確認し、長時間同じ場所に当て続けないようにしてください。

温めた後に必ずマッサージを行う必要はありません。温めるだけでもリラックスしたと感じる場合があります。

無理のない範囲で体を動かす

運動不足が気になる場合は、散歩や軽い体操など、続けやすい活動から始めましょう。

肩だけを集中的に動かすのではなく、全身を無理なく動かすことが大切です。運動によって痛みが強くなる場合は中止し、医療機関へ相談してください。

肩こりで医療機関への相談を検討したい症状

肩こりのように感じる症状の中には、セルフケアよりも医療機関での確認を優先したほうがよいものがあります。

早めの受診を検討したい症状

  • 腕や手のしびれや力の入りにくさが続いている
  • 歩きにくい、ふらつく、細かな作業がしにくい
  • 首や肩を動かせないほど強く痛む
  • 痛みが急に悪化した
  • 発熱や原因不明の体重減少を伴う
  • 転倒、交通事故、スポーツなどの後から痛みが続いている
  • セルフケアを続けても症状が軽くならない、または悪化している

迷わず119番通報を検討したい症状

次のような症状が突然現れた場合は、肩こりと自己判断せず、セルフマッサージを行わないでください。緊急性の高い病気の可能性があるため、迷わず119番通報を検討しましょう。

  • 突然の激しい頭痛
  • 顔半分や片側の腕・足のしびれ、力の入りにくさ
  • ろれつが回らない、言葉が出にくい
  • 意識がぼんやりする、反応がおかしい
  • 突然の強い胸の痛みや圧迫感
  • 急な息切れや呼吸困難
  • 急に飲み込みにくくなった

相談先に迷ったときは整形外科を検討する

首や肩の痛み、しびれ、動かしにくさなどがある場合は、まず整形外科への相談を検討しましょう。症状によっては、ほかの診療科での確認が必要になる場合もあります。

施術サービスを利用する場合も、医療機関への相談を先延ばしにしないことが大切です。あん摩・マッサージ・指圧や鍼灸を受ける場合は、資格の有無を確認し、持病や治療中の病気、服用している薬などを事前に伝えましょう。

まとめ|肩こりのセルフケアは強く押さず無理のない範囲で行おう

長時間同じ姿勢を続けた後の軽い肩の張りや重さには、肩をやさしくさする、肩甲骨を動かす、姿勢をこまめに変えるといったセルフケアを取り入れられます。

ただし、強く押したり、痛みを我慢して続けたりする必要はありません。短時間から始め、違和感やしびれが出た場合はすぐに中止しましょう。

肩こりの原因はデスクワークや運動不足だけとは限りません。強い痛み、しびれ、筋力低下、発熱、外傷後の症状などがある場合や、セルフケアを行っても症状が続く場合は、自己判断を続けず医療機関へ相談することが大切です。突然の麻痺や言葉の異常、激しい頭痛、胸の痛み、呼吸困難などがある場合は、迷わず119番通報を検討してください。

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